どうした?!演歌

音楽の好みの話題の際に、クラシック音楽が好きだというと、大方二通りの反応があると思う。一つは「私はそんな高尚な音楽はとてもとても・・・」という感じであり、もう一つは自分の好きな作曲家や演奏家に話を持っていこうとする反応である。

後者については、だいたいがクラシックという括り自体、幅が広すぎて趣味が全くぴったり合うなんてことは珍しいし、前者については、音楽にだいたい高尚とか低俗だとかそういう括りがあること自体おかしな話である。あくまでもそれぞれの感性に訴求するものなのだから。それに技法的な面でも、例えば日常耳にするJ−POPにしても、そのコード進行などは、独創的なものも多く、クラシック以上に複雑で練られたものが多いと思う。それにメロディラインもクラシックであってもシンプルな作品は多い。したがって、優劣などないのである。但し、演歌についての私の見識は全く別である。

現在は演歌不毛の時代などと言われているが、当たり前だろう。今の演歌を無作為に抽出して4小節ずつパッチワークをすれば一つの曲が完成してしまう。このような曲ばかりリリースしていてもヒットなどする訳がない。

だいたいが生活様式が変化しているにも関わらず、酒と女と涙とがキーワードだなんて言っているようでは、演歌に明日はない。演歌の作詞家・作曲家の諸氏、もっともっと努力をして欲しい。

('00/01/02)