背負いカバン

私が高校生の時、通学に使ったカバンは、最初のうちこそ革製のオーソドックスなものを使っていたが、その後はスポーツバッグか紙袋だった。当時の高校生の一般的なスタイルである。私が通っていた高校は私学ではあったが、こうしたスタイルには比較的寛容だった。このスタイルは暫く続いていたと思う。しかし、最近、通勤時間に出くわす中高生は多くは背負いカバンを持っているのである。

それでも気が利く子は、混んでいる電車に乗るときには、手で持っているのであるが、試験シーズンともなると、カバンを背負って、手には教科書、教科書を読むためのスペースを確保するために、上半身は後ろの人に寄りかかるといった子が少なくない。

まあ、大人でさえ、他人の迷惑を顧みずに満員電車でも新聞や週刊誌を読んでいる者が少なくないので、高校生ばかりを責められはしないが、あのカバンはなんとかならないものか。

('99/07/20)