ものの言い方

最近、「広辞苑」の改訂版が発刊された。かなり現代用語が登用されているようだ。個人的には広辞苑なんて旧態依然の辞書として評価をしていたので、遅すぎる感はあるが、「辞書=普遍的な単語の羅列」みたいなものから脱却し、現代の生活用語を大いに取り入れているところは感心する。

偉そうな輩が「ら抜き言葉」や若者言葉を非難することがよくあるが、そんなことはどうでも良いのだ。私はかなり口が悪い方だし、そんなことをつべこべ言うつもりは毛頭ない。私が耳障りなのは「〇〇でいいです。」といった言い方。たとえば「君は何を飲む?」「コーヒーでいいです。」みたいな例を挙げると解りやすいだろう。「いいです。」という言い方は、妥協を意味する。「(本当は××がいいのだけれど)〇〇でいいです。」という意味を持つ。無論、本人としては全くそんなことは意図していなくて言う場合が多いだろう。だけど、それは単にものの言い方を知らない無知なだけだ。

いい歳をした大人ほど、こんな言い方をすることが多い。

('98/11/26)