ちびまる子ちゃん

私は日曜6時の「ちびまる子ちゃん」のファンである。観られないときは録画をしている。(今はビデオが壊れてしまったが)ちびまる子ちゃんの面白いところは、清水市というかなり具体的な地方都市の中で、たまちゃんや大野くん、杉山くんといった常套的なキャラクターもさることながら、野口さんや永沢くんといった、かなりシュールなキャラクターが、このマンガに適度なスパイスを効かせているところである。また、それぞれの感情の描写などもなかなか鋭いものを感じる。

かつて、まる子が自分の両親のことを「あんた」と呼ぶことについて、非難めいた意見が飛び交ったというが、それは木を見て森を見ずというか、全体的な優れたオリジナリティからすれば、取るに足らないことである。本質的なことを見抜けない輩のコメントだろう。

むしろ、特有のギャグに隠れた家族の暖かさ、決して大人の眼から見たものではない、やや美化している感はあるものの、等身大の子どもの世界と友情といったところが見どころであろう。30歳代にとっては、時代背景にも共感できる点が多いだろう。

('98/11/22)