70年代フォーク

私は、1961年生まれなので70年代フォークは幼少の頃に聴いたなつメロといった存在である。今となっては「京番茶」の岡林信康や「LOVE LOVE あいしてる」の吉田拓郎などは、ブラウン管への露出頻度も高くなっているが、当時は一切テレビには出てこなかった。よって彼らの全盛当時、まだ子どもだった私にとっては、リアルタイムで彼らの活躍を知る由も無い。一方で、端田宣彦の歌というのが、ブラウン管を通じて、ラジオを通じて心地よく耳に入ってきたのを記憶している。知らない方に説明をするが、端田氏は、ちょうどイルカを妙なおやぢに仕立てた外観である。

当時主流だった、主義・主張をメッセージに託した、また、メロディーというよりも詞を優先としていたフォークソングとは一線を画した彼の歌は、子どもながらなんとも言えない安堵感というか安心感を感じることができた。詞は大抵は北山修が受け持っていたと思うが、「花嫁」や「風」はさることながら、タイトルは忘れたが「天気晴朗なれど(NHK)」というドラマや「凡児の娘をよろしく(朝日放送系)」のテーマ曲など、素直で覚えやすいメロディーラインは、今でも私の中に残っている歌である。

('98/11/22)